突如現れた驚異の群像新人文学賞受賞作家、横山悠太。もし芥川賞をダブルで獲れば、村上龍や諏訪哲史に続きます。
歴代受賞者一覧。
(辻原登)大それた野心、奇抜卓抜な思ひつきである。近代日本の小説家で、誰が思ひつき、実行しただらうか。。
(阿部和重)今年にかぎらず、過去二年間の最終候補作と比較しても、本作は明らかに傑出している。そして評論部門のどの候補作よりも、この小説は高い批評性を有しており、しかもそれが創造性と直接に結びついている。。
(奥泉光)馬鹿馬鹿しくも可笑しい結末の、「感動の物語」を嘲笑う姿勢も頼もしい。やはり徹底的なものだけが面白いのだ。。
(安藤礼二)この作品のなによりの魅力は、われわれが普段まったく意識しないで使っている漢字と平仮名、そしてカタカナからなる日本語の異様さを、中国と日本の「混血」(ダブル)の少年を通して、描き尽くした点にある。。
(青山七恵)戸惑いがあまりに大きくて、とても入選作として推す心境には至らなかった。けれども選考の場で強くあがった肯定的な意見を聞くうち、この小説は、真面目に読んで真面目に戸惑い、結果×をつけてしまうような自分のような読者(そして書き手)のために